港に帰ったアジ、サバは、漁協職員の手にバトンタッチされます。漁港には大きな生け簀があり、ここで最低1日は魚を休ませて、釣られたストレスから解消してやります。そうして海にいたときと同じように活きを取り戻してから、活けしめ、血抜きを経て、氷水で身を引き締めて出荷します。この一連の作業が、岬魚の旨さのもうひとつの秘訣です。
活けしめは、延髄に包丁を入れて魚を即殺する方法です。魚は死後一定時間が経つと硬直が始まり、硬直の開始とともに身が劣化します。そのため活きの良さを保つためには、できるだけ死後硬直を遅らせる必要があります。活けしめによる即殺は、硬直開始を苦悶死の数倍にも延長することができるのです。一方、魚の旨み成分の熟成は、身の締まりと反比例して進行します。あまり身が締まりすぎていても旨さは熟成が進みません。活けしめによって閉じこめられた旨みは、死後硬直の解硬後から熟成が進んでいくのです。
三崎漁協ではこの活きの良さ(身の締まり)と旨さの熟成のバランスにこだわって、活けしめのタイミングを見計らい、氷で温度調節して出荷することで、自慢の岬魚を最高の美味しさで食卓にお届けしています。 |